「なぜこうしたの?」と聞くと、”ルールがそうなっているから”、”マニュアルにそう書かれているから”、”昨年までそうしてきたから”、”以前、先輩からそう教えられたから”、と答えるメンバーがいます。
そこに本人の考えや想いは何もなく、単に決められたor言われたとおりに仕事をしているだけで、「せっかく時間と労力をかけてやっているのに、その姿勢・やり方では仕事は一向に楽しいものにならないな」と思い、とても残念な気持ちになります。
しかし、そこは言いたいことをぐっと堪えて、まずは本人の主張を認め、現状のやり方を肯定した上で、「実は、”ルール” や ”マニュアル” や ”過去の事例” について 多くの人が誤解していることがあるんだけど、少し一緒に考えてみようか」と言って、次のような話をすることにしています。
ルールやマニュアルというのは、過去に作られたものだよね。つまり、その時点から変化していないもので、ある意味、「その時点で止まっている過去のもの」だよね。
一方、実態というのは常に変化し続けているよね。そして、その変化のスピードはどんどん速くなっている。
ということは、ルールやマニュアルというのは、作られた時点では実態に即していても、時間が経つに連れて実態とのギャップがだんだん大きくなって、やがて使い物にならなくなる性質のものなんだ。だから改定するんだけど、全てのルールやマニュアルをタイムリーに改定することは現実的には無理だから、『そもそも、ルールやマニュアルはその性質上、”今の実態に合っているものではない”、と考える方が無難』なんだ。
実態とのギャップが大きいにもかかわらず、(過去のものである)ルールやマニュアルを正として、そちらに無理やり合わせて仕事をすると、おかしなアウトプットが出てしまうよね。
このことを知った上で、常に、「これでいいのだろうか?」と感覚を研ぎ澄まして仕事のやり方やアウトプットを見るようにすると、(これまで見えていなかった)いろいろなギャップが見えてきて、何だか改善のネタを探し当てるようで仕事がおもしろくなるよ。これからギャップを見つけたら教えてよ。
こんな話をすると、少し考えながら仕事をしてくれるようになるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。このことから、少しでも新たな気づきや考える上でのヒントに繋がることがありましたら幸いです。
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