その人の給料やポジション(職位)、勤続年数に対し、期待されるパーフォーマンスを出せていないメンバーがいたら、そのメンバーにどう接したらよいでしょうか。
「これだけの給料をもらっているんだから、これくらいの仕事をしてもらわないと困ります。してくださいよ!」と、ストレートに伝えるのが、伝える側としては一番簡単ですよね。
でも、実は、これは逆効果で、メンバーがますます仕事をしなくなってしまう、すなわち、リーダーが意図する方向とは逆の方向に、リーダー自らが導くことになりかねません。
これは、自分がそう言われたらどう感じてどう行動するのかを考えてみれば、すぐにわかります。僕だったら、その言葉を聞いて、“自分なりに頑張っているのに、上司は何もわかってくれていないのか”、“自分のことを完全否定された”、“もうこの上司と一緒に仕事はしたくない”、と感じ、ますます意固地になります。或いは、落ち込んで、何もする気がしなくなります。
パーフォーマンスを上げてもらいたいと思って発した言葉が、逆に、メンバーのやる気を更に下げるだけでなく、リーダーである自分との距離を近づけるのではなく遠ざけることになりかねません。
では、どんな言葉を掛けたらよいのでしょうか?
それは、自分が上司から言われたら「よし、頑張ろう」と思える言葉を掛けるのが一番だと思います。
今までの自分の経験を振り返って、上司でも同僚でも本に出てきた言葉でも映画でも構いません。これで自分の心が動いたという言葉を、その場に応じた言葉にアレンジして掛けてあげるだけで、メンバーとの心の距離が少しずつ近づいていくのではないでしょうか。
以前ブログに掲載しました『資料1-2: やる気が下がるとき、高まるとき』に、いくつかのビジネスシーンに応じた言葉の掛け方の例が書かれていますので、よろしければご覧ください↓
最後まで読んでいただきありがとうございます。このことから、少しでも新たな気づきや考える上でのヒントに繋がることがありましたら幸いです。
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