現役サラリーマンが考えた自律するチームのつくり方

~5つのステップで誰にでもできる "ふつうのチーム" を "メンバーがいきいきと働く自律型チーム" に変えるための実践的手法~

5-028.“指示通りにやらせる” の落とし穴 =現役サラリーマンが考えたマネジメントのワンポイント集=

“指示通りにやらせる”の落とし穴 =現役サラリーマンが考えたマネジメントのワンポイント集=

リーダーである自分の期待するアウトプットを、メンバーが寸分の狂いもなくその通りに出すことは可能だと思いますか?

ルーチン業務であればマニュアル化することで可能かと思いますが、非定型業務やチームとして初めての業務では無理ですよね。

ではどうしたらよいのか? かつての僕は、かなり細かい部分までメンバーに指示を出し、場合によっては最後の仕上げの部分はメンバーから業務を引き取って自分で行っていました。自分の期待通りのアウトプットを得るためにはそのやり方しか思いつきませんでしたし、そのやり方に何の疑問も持っていませんでした。自分の期待通りのクオリティの高い(と自分が思い込んでいる)アウトプットが最速で得られ、また、メンバーに対し「仕事というのはこうやってやるんだよ」と教えることもできる(と思っていた)からです。

 

でも、この仕事のやり方、メンバーにとってはどうなのでしょうか。おもしろくも何ともないですよね。考える気をなくしますよね。だって、そんなに細かい部分までリーダーから指示され強要されるなら、(自分は何も考えずに)リーダーの指示を待ってその通りに行う方がリーダーも満足気だし、自分も楽だから。

・・・・・・リーダーは自己満足に浸っているし、メンバーからも不満の声が出てこない。仮にメンバーから不満の声が聞こえると、「だったら(リーダーである自分を納得させられる)クオリティの高いアウトプットを持って来いよ」と、突き放すようなことを言ってメンバー(の心の叫び)を押さえ込む。これが ”指示通りにやらせる” の落とし穴です。

僕の場合、『“指示通りにやらせ続ける”ことは、(自律とは対極にある)指示待ち族を自ら量産していることになる』のだと気づき、「落とし穴」から抜け出すまでに随分時間が掛かってしまいました。

 

これだけは外せないポイントは何なのかを伝え、細かな修正を求める時には ”こだわりの理由” をきちんと説明する。そして、リーダーである自分が許容できる範囲を少しずつ広げていく。何が許容できて何が許容できないのか、それを自分の中で整理していくことが、仕事をメンバーに任せ、自律を促すための第一歩なのかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございます。このことから、少しでも新たな気づきや考える上でのヒントに繋がることがありましたら幸いです。

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